機械科
「ものづくり」を通じて、機械に関する知識や技術を学び、「健全で実践的な態度や姿勢」「確かな技術力」をもった工業人の育成を目標にしています。
実習内容
機械科特有の実習では工作機械を使用して製品製作を行ったり、実験を行ったりします。教科書等で学んだ知識を生かし、さらに理解を深めるために実習を行います。座学と実習が密接につながっているため、知識を身に付けただけで終わらず、実際に試してみることで、より深い知識理解と技術の定着を図ります。
実習整列
機械実習では、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を意識して安全作業を最優先しています。機械実習が開始される前に、二列横隊で整列し、整列後に点呼を行い、5Sを再確認する意味を込めて、安全の手引きを全員で声を出して読み上げています。
溶接実習(ガス溶接・アーク溶接)
溶接実習では、ガス溶接とアーク溶接を行います。ガス溶接はアセチレンと酸素の2種類のガスを燃焼させて金属を溶かし溶接を行います。 アーク溶接は、溶接棒と金属材料の間にアーク(放電)を発生させ、アーク熱を利用して溶接します。危険な作業であるため、十分に安全教育を行い実習を行います。
鋳造

鋳造は、溶かした金属を型に流し込んで鋳物と呼ばれる製品を作る作業です。有名な奈良の大仏などの仏像や銅像などは鋳造で作られました。

【完成作品】
1年で行われる鋳造作業では、校章入りの盾、フランジやVブロックと呼ばれる部品や冶具をアルミで作ります。木材で型取りした模型を砂で型取ってアルミを流し込んで制作します。
旋盤
機械科では旋盤実習を1年生から3年生まで毎年、旋盤に触れる機会を設けています。 1年生ではダンベル製作を通じて、基礎的な旋盤の操作方法を習得します。 2年生の旋盤では、ねじ切りを行います。ねじを作り終えた後は市販のねじを使用して、きちんとかみ合うかを確認しています。 3年生では、技能検定3級レベルの模擬作品を製作し、精度の高い旋盤操作を習得します。
フライス盤

フライス盤実習
1学年の工業技術基礎でフライス盤作業を行っています。正面フライス・エンドミルを用途によって使い分け平面加工や溝加工を施すことができます。
手仕上実習

手仕上実習
2学年では手仕上げ作業として、文鎮製作を通して、やすり作業・タップやダイスによるねじ加工を行っています。 様々な形状のやすりを用いて、やすりかけによる平面加工や曲面加工を習得します。 そのほか、機械製図、エンジン分解・組み立て実習、材料試験実習などを行っています。
資格取得について
就職に有利な資格が取れる!
Pick Up
国家検定 技能士
(旋盤・フライス盤・機械保全・機械検査)
技能検定とは、様々な職種の技能を一定の基準で検定することで、国として基準以上の技能を有する人材であることを証明する国家検定制度です。
この検定の合格者は「技能士」と呼ばれ、技能の証として各職場でも高く評価されます。
奨励金などの手当てを支給する職場もあります。
資格取得(過去三年)
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主な進学先(過去3年)順不同
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主な就職先(過去3年)順不同
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卒業生の声
機械科は、就職する人にはとても有利な学科です。求人票にも機械科指定の求人が多数あります。資格も他の学科よりたくさん取得することができます。社会人になると、仕事との合間に自分で時間を作り資格取得の勉強をしなければなりません。
また、現在新型コロナ感染防止のために資格試験の実施が中止されたりしていることもあります。高校の時に取れる資格にチャレンジして取得することが、自分の進路を選択するうえで有利になります。
私も多くの資格を取得することで、希望していた三菱電機株式会社冷熱システム製作所に就職することができました。現在は、新入社員研修に励んでいます。空調機器メーカの社員として自分が携わった製品が出荷され、商業施設で働く方々の役に立つことが仕事をする上での1つの喜びでもあります。
また、不良製品を製造してしまうと、会社やお客様など多くの方々にご迷惑をかけることになるため、日々責任をもって仕事に励んでいます。
私は、高校3年間、部活動と勉学の両立に苦労しました。しかし、苦労した結果今の仕事ができていると思います。自分が将来何をしたいかを早い時期にしっかり考えて、充実した高校生活を送って下さい。
三菱電機株式会社冷熱システム製作所 上田 響さん
教育課程表
※教育課程表は学校案内(School Guide)にも掲載しています